【原文】
立志の功は、恥を知るを以て要と為す。

【訳文】
志を立てて成績をあげるためには、外(周囲の人々)からも、または内(自分)からも恥辱を受けて発憤することが肝要なことである。

【所感】
ここの訳文は久須本先生の思いの籠った意訳となっています。

恥を知ること、恥をかくことは立身出世の要諦である、と佐藤一斎先生は言います。

かつて森信三先生は、十三歳のとき祖父から示された頼山陽の『述懐』(頼山陽が十三歳のときに作った詩、別名『立志の詩』)を読むことができなかったことが、終生忘れらなかったと述懐されておられます。

人は嬉しい経験より辛い経験から多くを学び、成長していくものです。

社会人として立派に成長してもらうためには、早い時期に恥を知る機会を与えてあげることが重要なのかも知れません。


ご参考

「述懐」(じゅつかい)

十有三春秋(じゅうゆうさんしゅんじゅう)

逝者已如水(ゆくものはすでにみずのごとし)

天地無始終(てんちしじゅうなく)

人生有生死(じんせいせいしあり)

安得類古人(いずくにかこじんにるいして)

千載列青史(せんざいせいしにれっするをえん)

意訳:自分が生まれてから、すでに十三回の春と秋を過ごしてきた。水の流れと同様、時の流れは元へは戻らない。天地には始めも終わりもないが、人間は生まれたら必ず死ぬ時が来る。なんとしてでも昔の偉人のように、千年後の歴史に名をつらねたいものだ。