今日の神坂課長は、特販課の大累課長と喫茶コーナーで雑談中のようです。

「神坂さん、マネジャーというのは自分の時間が取れないですよね」

「やることが次から次へと起きるからな。でもな、そういう時間もすべて自分の時間なんだそうだよ。この前、『生くる』という本を読んだらさ、こう書いてあった。『時間は他人に盗めない』ってな」

「どういうことですか?」

「親が子供のことで時間を取られることは、自分の時間を奪われているのではなく、親である以上必要な時間だと書いてあった。同じように、リーダーにとって部下のために使う時間というのは、とても大切な自分の時間だということだよね」

「なるほど。部下から相談されない上司じゃあ、上司の意味がないですもんね」

「よく『自分の時間が欲しいって言うだろう。それって、自分が自由に使える時間ということだよな。この本の著者の執行草舟さんは、そんな時間は『遊び』しか生まないって断言している」

「何事も捉え方ひとつだということか」

「そうだよな。結局、俺たちは自分の周囲で発生する出来事に振り回されているように思っているけど、実際には周囲の出来事ではなく、それに反応する自分の心に振り回されているんだろうな」

「そうかもしれませんね」

「それが証拠に、一つの出来事に対する反応というのは、人によってみんな違うよな。それは人の心の捉え方が千差万別だからだと思うんだ」

「神坂さん、悟りを開いたみたいですね?」

「そんなわけないだろう! まだブレブレだよ。そんなことを学んでいながら、昨日も石崎の相談を適当にあしらってしまって、後で反省したからな」

「ははは。それでこそ、我らの神坂さんですよ!」

「なんでだよ! 先輩の成長を後輩として暖かく見守れよ!」

「はいはい。俺もその本を読んでみようかな?」

「読むなら相当の覚悟がいるぞ。あの本は読んでいると、魂が燃焼して知力だけじゃなくて、体力まで奪われてフラフラになるからな」

「体力なら自信があります!」

「そういう問題か!!」


ひとりごと 

自分の周りで起こる出来事をどう捉えるかは自分次第だということでしょう。

過去と自分は変えられないと言いますが、過去の出来事を捉えなおすことはできます。

たとえば、最悪の出来事だと思っていたことを、自分の成長のために必要な出来事だったと捉えなおすことで、過去を変えることができるのです。

それにしても、最近久しぶりに『生くる』(執行草舟著)を読みましたが、本当にすごい本です。

読んでいると、自分の魂が燃えてくるのを感じます。

まだ読まれていない方は、ぜひ読んでみてください。


原文】
人或は謂う「外物累を為す」と。愚は則ち謂う「万物は皆我と同体にして、必ずしも累を為さず。蓋し我れ自ら累するなり」と。〔『言志後録』第16章〕

【意訳】
人はときに「富貴名利などの外物に煩わされる」という。私は言う「すべての物は皆自分と一体であって、必ずしも煩いをなすものではない。思うに、己が自ら思い悩むだけである」と

【ビジネス的解釈】
自分の周囲で起きた出来事に煩わされていると思ってはいけない。実際には悩みや煩いの原因はすべて自分の心の内にあるのだ。


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