西村部長、佐藤部長、神坂課長の3人は京都小旅行を終えて、帰路の途中のようです。

神坂課長がハンドルを握り、助手席には佐藤部長、後部座席に西村部長が座っています。

「私は高校時代、大した理由もなく世界史を選択してしまったんですよ。今となっては日本史を選択しなかったことを後悔しますね。お二人はどうだったのですか?」

「僕は日本史を取ったけど、それも深い意味があったわけじゃないよ。さとちゃんは?」

「私も日本史です。ただ、そのとき勉強したことはほとんど覚えていなくて、社会人になってから学び直したことが知識になっている感じかなぁ」

「私は高校の授業に関しては日本史を必須科目にすべきだと思います。日本人なら日本の歴史を知らないと駄目じゃないですか?」

「そう思うね。ちなみに本当は『国史』というべきだよね。自分の国の歴史を『日本史』なんて呼んでいること自体が借り物の歴史なんだよ」

「借り物?」

「そう、日本の本当の歴史ではなく、戦勝国にとって都合の良い日本の歴史だということさ」

「いわゆる自虐史観を植え付ける歴史ですね」

「ああ、なるほど」

「西欧の歴史の教科書というのは、読めば必ず自分の国が好きになるように書かれているらしいんだ。それに引き換え日本の近代史はねぇ」

「万世一系の皇統のことなんて、一切触れられていないですよね。たしかに、日本が好きになるような歴史を学びたいなぁ」

「どんな人間にも長所と短所があるように、どんな国にも良い歴史と悪しき歴史はある。もちろん客観的な記載であることは大事だが、あえて悪しき歴史にスポットを当てるような教育をする必要はないよな」

「わが国の歴史の中には世界に誇れるような素晴らしい出来事もたくさんありますからね」

「会社の中で良い仕事をしてもらうには、まず会社を好きになってもらうことが先決ですよね。それなのに、今の若い人の中には日本が好きではないという人がかなりいるらしいですね?」

「欧米の狙いどおりということさ」

「私は日本という国が大好きですし、日本人でよかったと思います!」

「神坂君は洗脳から解放されたということだな」


ひとりごと

そろそろわが国の歴史のことを「日本史」と呼ぶのをやめませんか?

「国史」と呼びましょう。

そして、幅広く国史を学んで、自分が生まれたこの日本という国を愛する国民になりましょう。

こういうことを言うと、愛国者とか右翼とか言われるんだろうなぁ・・・。


【原文】
本邦の事跡は、儒者多く罔し。是れ衣服躬に在りて、其の名を知らざるなり。而も可ならんや。〔『言志後録』第200章〕

【意訳】
わが国の事跡について儒者の多くはよく知らない。これは衣服を身に着けながらその名称をしらないようなものである。これではいけない

【一日一斎物語的解釈】
国史を知らずして日本人にはなり得ない。国史にはマネジメントのヒントが満載されている。賢者は歴史に学ぶことを忘れてはならない。


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