今日の神坂課長は、休日を自宅でゆったりと過ごしているようです。

「休み中にどこにも出掛けないなんて珍しいね」

「たまには夫婦水入らずというのも良いだろう?」

「残念、私はこれから友達とランチに行ってきます」

「マジかよ、じゃあお昼は?」

「そこにカップラーメンがあるから、それを食べて」

「ちぇっ、寂しい休日になりそうだ」

「ねぇ、今日のランチはパスタなんだけど、白はやめたほうがいいかな?」

「なんで?」

「なんでって、もしソースが飛び散ったら目立つじゃない」

「飛び散らないように食えばいいじゃん」

「よく言うわよ。カレーうどんを食べて帰った日は、必ずスーツをクリーニングに出してって言ってくるくせに」

「必ずではないだろう。3回に2回くらいだよ」

「十分多いわ!! そういえば、今日はラグビーの試合がTスタであるんだった。道が混むよね。バスより電車の方がいいかな。本当ならバスの方が早いんだけど、遅刻したら申し訳ないしなぁ・・・」

「そう思うなら早く出てバスに乗って行けばいいじゃん」

「女は準備に時間がかかるの! 男みたいに髭も剃らずに外に出るなんてことはできないんだから」

「昼飯も作る時間もないくらいな!」

「そうよ。だいたい、今日もどこかに出掛けていくもんだと思ってたもん。天気も微妙よね。降水確率20%なんだけど、傘を持っていくべきか。傘があると邪魔なんだけどなぁ」

「置いてくだろ、20%なら!」

「もし降ったらどうするのよ!」

「菜穂、お前さ。起こるかどうかもわからないことによくそれだけ心配できるな。そんなレアケースを心配するより、せっかくのランチを楽しむことを考えればいいじゃん」

「その不安があるとランチが楽しめないじゃない!」

「こりゃダメだ。男と女の思考の違いか。女は悲劇のヒロインを演じるのが好きだもんな」

「もういい、何も相談しない! こんな無駄な会話している間に時間がなくなったから、タクシーで行くからね!!」

「タクシーなんて選択肢がいつの間に出て来たんだよ。しかも、一番コストが高いやつじゃないか。さてはお前、最初からタクシーで行きたくて、俺をはめたな!!」

「あ、ゴメン。もう本当に時間がないから、行ってきまーす。タクシーでね!」


ひとりごと

皆様のご家庭でも、上記のようなやりとりがあるのではないでしょうか?

我が家は日常茶飯事です。

そして徐々に険悪なムードが流れ始めます。

起こりもしない憂い事を想定するより、目の前のことに力を尽し、少しでも良い方向にもっていくべきですよね。

あ、これは仕事の話ですが・・・。


【原文】
文詞筆翰(ひつかん)は芸なり。善く之を用うれば、則ち心学においても亦益有り。或いは志を溺らすを以て之を病むは、是れ噎(えつ)に因りて食を廃す。〔『言志晩録』第50条〕

【意訳】
詩歌や文章や書をつくることは一つの芸である。これを善い方向に用いれば、心を養う上において有益である。しかし志を惑溺させることを恐れてこれを用いないのは、むせぶのがいやだといって、食事をしないようなもの(小さい障害のために肝心なことをしないようなもの)である

【一日一斎物語的解釈】
ごく稀にしか起こらないことを心配して行動しないのでは、何ごとも成就しない。どんな物事にも善悪の両面があるのだから、善い面をとらえて自分の身に益すればよい。


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