今日の神坂課長は、梅田君を連れて得意先周りをしているようです。

「梅田、営業マンにとって絶対に欠かせないアイテムは何だと思う?」

「え? 車の免許ですか?」

「ははは。たしかに現代の営業マンは車の免許がないとダメだろうな。しかし、免許証はいわば営業のパスポートみたいなものだ。もっと大事なものがあるだろう?」

「えー、免許より大事なものですか? わかった、製品知識ですね!」

「もちろん知識も重要、技術も重要だ。そして何より心が重要だというのは、ずっと言い続けていることだよな」

「はい」

「でも、違うんだ。答えは手帳と筆記用具だ」

「マジですか! 手帳が一番大事なのですか? 私はスケジュールはスマホで管理しています」

「スマホでも良いんだけど、病院内は未だに携帯を使ってはいけないエリアも多い。やはり紙の手帳が必要になるんだよ」

「そうなんですねぇ?」

「だいたい、お前は今日、俺がいろいろな先生と話をしていることをひとつもメモしていなかったじゃないか!」

「はい、ノートも持ってきませんでした」

「ノートは手帳が兼ねればいい。手帳さえあれば、スケジュールも記憶しておくべきこともすべて記載できるじゃないか」

「なるほど。神坂課長、あとで東急ハンズに寄ってもらえませんか?」

「手帳を買うのか?」

「はい、忘れないうちに」

「それなら東急ハンズに寄ろう。どうせ買うなら、ある程度良い手帳を買った方が大事に使うし、書く習慣も身につくだろう?」

「あ、そうですね。でも、あんまり高いのはちょっと・・・」

「なんだよ、その目は。わかったよ、全部とは言わないが少しは補助してやるよ!」

「そうこなくっちゃ!!」


ひとりごと

我々営業マンにとって、必需品といわれるものはたくさんあります。

しかし、いまだにそのトップに君臨するのは、手帳ではないでしょうか?

もちろん、スマホやタブレットでスケジュール管理もできますし、メモも取れます。

しかし、年上のお客様の前で、スマホにメモを取っていては良い印象を与えられないでしょう。

これは古い人間だと言われてしまうかもしれませんが、小生は、講演やセミナーの受講生がパソコンでノートをとるのも宜しくないと感じてしまいます。

まず、カタカタと音がうるさい!

50を超えたおっさんの愚痴はこれくらいにしておきます。


【原文】
戎器(じゅうき)中、宜しく縮遠鏡(しゅくえんきょう)を寘(お)き、又大小壺盧(ころ)を齎(もたら)すべし。並びに有用の物たり。欠く可からず。〔『言志晩録』第110条〕

【意訳】
戦争に必要な器具として、望遠鏡と大小さまざまなひさご(瓢箪)を準備しておくべきである。どちらも必要不可欠なものである

【一日一斎物語的解釈】
どんな職種にも必需品がある。営業における必需品は、なんといっても手帳と筆記用具である。


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