今日の神坂課長は、ネットニュースをみて呆れています。

「この首相夫人は、どこまでバカで天然なんだ?」

「ああ、例の花見の投稿写真の件ですか?」
本田さんが応対しています。

「そうだよ。はっきり言って見た目もそれほど美人でもないし、安倍さんはどこが気に入ったんだ?」

「見た目は関係ないのでは? しかし、東京都が外出自粛要請を出した後にこの写真を投稿する神経には驚かされますね?」

「この人はな、ワクチン不要論を唱えているらしいんだ。その理由が凄いぞ」

「どんな理由なんですか?」

「『私はインフルエンザに罹ったことがないから、ワクチンは要らないと思うと言ったらしい」

「本当ですか?」

「そう聞いたよ。その後、もし罹ってしまったらどうするのかと聞かれて、『そうしたら、別の建物にひきこもればいい』と言ったそうだ」

「天然過ぎますね。だいたい今までインフルエンザに罹っていないからと言って、今後も罹患しないという保証はどこにもないですから」

「これが首相夫人だからな。安倍さんもなぜ擁護するような発言をするんだろうな。『きびしく指導しますとでも言っておけばいいのに」

「そういう根拠のない自信で行動をする人が一番始末に負えないですよね」

「そ、そうだな」

「あれ、どうしたんですか?」

「いや、俺自身が根拠のない自信だけ、気合いだけで切り抜けてきた男だから、耳が痛いなと思って」

「私は神坂課長のことをそんな風にはみていませんよ」

「本当?」

「意外と冷静に成功確率を読んで行動しているように感じています」

「あれ、そうかな? なんだか嬉しいな」

そこに石崎君が帰社したようです。

「おー、石崎。山根クリニックの商談、どうなった?」

「もう少し検討したいと言われてしまいました・・・」

「マジか? お前な、気合いが足りないんだよ、気合いが!」


ひとりごと

かつて、KKDが重要だと言われた時代があります。

KKDとは、勘と経験と度胸を指します。

今の時代は、これを旧KKDと呼ぶようです。

では、新KKDとは何か?

それは、仮説と検証とデータの3つだそうです。

新KKDをベースにそこに適度に旧KKDを混ぜるのが理想かも知れませんね。


【原文】
凡そ事を為すに、意気を以てするのみの者は、理に於いて毎(つね)に障碍(しょうがい)有り。〔『言志晩録』第239条〕

【意訳】
何事を行うにも、意気込みだけで始める人は、道理から見れば常に危険と隣り合わせである

【一日一斎物語的解釈】
気持ちだけで、根拠のない行動は危険である。


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