今日のことば

【原文】
胸次清快なれば、則ち人事の百艱(ひゃくかん)も亦阻せず。〔『言志耋録』第76条〕

【意訳】
胸の中が清清しければ、人間同士の幾多の艱難に遭っても行き詰まることがない

【一日一斎物語的解釈】
心に一点の曇りもなければ、人間関係は常に良好なものとなる。


今日のストーリー

営業2課の善久君が神坂課長に相談事を持ち込んだようです。

「またか! 山川先生は何回同じことを繰り返すんだろうな」

「はい、この前は看護師長さんと揉めて、看護師長さんを泣かせたばかりですからね」

「で、今度はME(臨床工学技士)さんか。原因は?」

「処置具の操作が遅いという理由みたいです。阿吽の呼吸を求めすぎですよね!」

「それで前回同様、小南ナースから俺にSOSが来たわけだな?」

「そういうことです」

「面倒くせぇなぁ」

「でも、これを解決できるのは課長しかいないというのが、小南さんの判断です」

「ありがたいのか、ありがた迷惑なのか、よくわからんな」

「またお礼に何か注文をくれると思います」

「お前な、他人事みたいにニコニコしてないで、お前が俺の代わりになれるように関係構築してくれよ」

「山川先生は、3年は通わないと認めないという先生ですから、あと1年くらいは必要です」

「まあ、人の振り見て我が振り直せ、って言葉もあるからな。俺も短気にかけちゃ、山川先生といい勝負の人間だし、また勉強させてもらうか」

「ありがとうございます」

「善久、人間というのは、心に何か不安とか不満があると、他人に当たってしまうから気をつけないといけないな。常に自分の心の中を快晴に保っておかないとな」

「山川先生は、いつも不満そうな顔をしていますね」

「モノの見方だと思うんだけどな。どんな人にも良い点と悪い点がある。また、どんな出来事にも良い面と悪い面があるのが世の中だと思うんだ」

「はい」

「だったら、良い点、良い面を見るように心がければ、心は晴れるんだよ。俺はようやくこの歳になって、それに気づいたんだ」

「あの~、課長」

「なんだよ?」

「早く行きませんか? 小南さんから何回もショートメールが来るんです。『まだ?』って」

「ちっ、少しくらい蘊蓄を語らせてくれよなぁ!!」


ひとりごと 

人の上に立つ人は、特にこの点に注意しておかないといけませんね。

部下というのは、常に上司の顔色をみて相談のチャンスをうかがっています。

また、組織や職場の雰囲気というのは、その長が作り出すものです。

トップが明るく清々しい心で接すれば、職場の雰囲気は自然と良くなり、それが成果にもつながるはずです。


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