今日のことば

【原文】
霊光に障碍無ければ、則ち気乃(すなわ)ち流動して餒(う)えず、四体軽きを覚ゆ。〔『言志耋録』第78条〕

【意訳】
心の本体である霊妙な光を遮るものが無ければ、気が体全体に流動して不活発になることはない。全身が軽くなるのを感じる。

【一日一斎物語的解釈】
修養によって心の曇りを拭いされば、大自然の摂理に則った行動ができるようになり、その結果、体調も万全となる。


今日のストーリー

今日の神坂課長は、とある市民病院の駐車場で偶然、同業他社Y社の小出さんと鉢合わせになったようです。

「おお、神坂君。久しぶりだね。ここにも来てるの?」

「ああ、小出さん、ご無沙汰しています。いや、今日は若造の代理で、商品を納品してきたところです」

「なるほど。まさか、その若造はコロナ?」

「違いますよ! ピンピンしてますよ。ただ、別の施設の立会とバッティングしたので、こっちを私が引き受けただけです」

「そうかぁ。実は、K医科の丹沢君がさ、鬱で会社をずっと休んでいるらしいんだよね」

「え? あの活発な丹沢君がですか?」

「そう。何があったのか知らないけど、もう3ヶ月くらい会社に来ていないらしい」

「コロナ鬱ですか?」

「詳しいことは知らないんだけどね。彼の上司はあの河上さんだろ。相当バチバチやってたらしいよ」

「パワハラですか?」

「そういうことじゃないのかなぁ」

「きっとコロナがダメ押ししたんじゃないですか。彼は高校球児だったし、いまも草野球を続けていると聞いています。いままでは河上さんのストレスを野球で紛らせてきたんでしょうけど、いまはそれもできないじゃないですか」

「なるほどな。そうかもねぇ」

「心が曇ると、体調に出るのが普通の人間です。職場と自宅以外のサードプレイスがないと、人間はストレスに負けてしまうんでしょうね」

「神坂君のサードプレイスは、飲み屋かい?」

「否定はしませんけど、最近は読書会もとても重要なサードプレイスです」

「読書会? どんな本を読んでるの?」

「『論語』です」

「マジで?! 嘘だろう? 君が『論語』を読んでるの?」

「失礼な言い方ですね! 『論語』は心の曇りを拭うのには最適な書物ですよ」

「へぇー、どうりで最近、天変地異が多いなと思ったけど、原因はここにあったのか」

「そんなわけないでしょ! 相変わらず失礼なオッサンですね。小出さん、学ばないと老いたときに脳から腐りますよ!!」

「まさか、とっくに脳が腐っていると思っていた神坂君にそんなことを言われるとはね!」

ひとりごと 

健全な精神は健全な肉体に宿る、と言われます。

しかし、現代は逆なのかもしれません。

つまり、健全な精神がなければ、健全な肉体は保てない、のではないとも思います。

現代のストレス社会に負けないためにも、まず心の手入れをしっかりしましょう!!


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