今日のことば

【原文】
物に於いて愛憎有るは尚可なり。人に於いて愛憎有るは則ち不可なり。〔『言志耋録』第179条〕

【意訳】
物品を愛おしんだり嫌がったりするのはまだ良いだろう。しかし、人を愛したり憎んだりすることは宜しくないことだ

【一日一斎物語的解釈】
物への執着はよいとしても、人を愛し過ぎたり憎んだりすることは慎むべきだ。


今日のストーリー

「え、ゼンちゃん、もうiPhone12 を手に入れたの?」

「うん、ちょうど更新の時期だったからね」

同期入社の善久くんと石崎君が会話をしているようです。

「そういえば、今まではiPhone6 だったよね?」

「随分、長く使ってきたから愛着もあるけど、やっぱり新機能は魅力的だよね」

「こういう機械は、進歩が速いからなぁ。実は俺もiPhone6 なんだけど、まだ使えるし、手放すのが惜しい気もするんだよね」

「下取りに出さずに取っておけばいいじゃん」

「いや、別に飾りとして持っておきたいわけじゃないからさ」

「なんだ、なんだ。女を交換する話でもしてるのか?」

神坂課長がやってきたようです。

「どこの世界に、彼女を下取りに出す世界があるんですか?!」

「いいね、その制度。ウチのカミさんも下取りに出して、新しいピチピチの女の子と交換してもらえないかな」

「課長、そういうことをデカい声で言うの、やめてもらえませんか。僕たちまでそんな下品な話をしていると思われるじゃないですか!」

「お前もそのうちにわかるさ、この気持ち。なんて、冗談はさておき、モノに愛着をもったり、ポイ捨てするのはまだよいとしても、人間関係には気をつけろよ」

「え?」

「人を愛し過ぎたり、憎んだりするのはよくないってことだよ」

「課長は私たちに対して、どういう感情を持っているのですか?」

「生かさず、殺さずかな」

「サイテーですね!」

「冗談だよ。まあ、そうだな。この会社に入って良かったと思ってもらえるように接したいとは思ってるかな。幸い、俺は部下になる連中を嫌いになることはない。依怙贔屓もしていないつもりだ」

「たしかに、そうですね」

「人の怨みほど怖いものはないぞ。だから、他人には気をつけて接するべきだぞ」

「でも、課長。さっき、奥さんを下取りに出したいと言ってましたよね。あれは、かなり女性陣からバッシングされる発言ですよ」

「だ、だから、冗談だって言ってるだろ!」


ひとりごと

他人と接する際には、細心の注意を払えという教えでしょう。

人はどんなことで怨みを買うかわかりません。

コミュニケーションの難しさは、こっちにの意図とは真逆の受け取り方をされることもあることでしょう。

小生は、言葉遣いが乱暴なために、幾度もそうした経験をして、その度に反省をしている次第です・・・。


urami_man