今日のことば

【原文】
人の一話一言は徒らに聞くこと勿れ。必ず好歹(こうたい)有り。弁ず可し。〔『言志耋録』第180条〕

【意訳】
人の話しや言葉を聞き流してはいけない。そこには必ず善と悪がある。しっかりと見極めるべきである

【一日一斎物語的解釈】
人の話は丁寧に聴いて、善悪を判別すべきである。


今日のストーリー

今日の神坂課長は、休日を自宅で過ごしているようです。

「あれ、菜穂、今日出かけるんだっけ?」

「そうよ、言ったじゃん。今日から友達と一泊旅行だって」

「全然覚えていない・・・。じゃあ、今日明日のご飯は?」

「適当によろしく!」

「マジか!」

「『マジか!』はこっちのセリフよ。文鳥のお世話もよろしくって言ったよね?」

「聞いてないよ!」

「言ったわよ。先週の土曜日に!」

「あ、それって、俺がボクシングの試合をテレビで観てたときか?」

「たぶん」

「それは覚えてないよ。試合に夢中だったから!」

「でも、勇は『OK』って言ってじゃん」

「お前、わざと俺がテレビに夢中のときを狙っただろ!」

「なんでよ!! 別に旅行なんだから、やましいことなんかないわよ!!」

「本当か? 実は、男とだったりして・・・」

「殺すぞ!!」

「嘘だよ。わかったよ、どうせ予定もないし、家で大人しくしておくよ」

「ちゃんと文鳥の世話と、洗濯もお願いね。子供たちのご飯の買い出しも」

「そんなにやることがあるのかよ」

「人の話はちゃんと聞かないとね。勇が文鳥の面倒を見れないというなら、友達に預けるつもりだったけど、OKって言ってくれたもんね!」

「いや、ほんとうだ。そういえば、一斎先生も言っていた。人の話はちゃんと聞いて、善悪を判別しろ、ってな」

「だから、悪事はないっつうの!!」

「はいはい、まあ、しっかり楽しんできてくださいな」

「言われなくても、目一杯楽しんでくるわよ。GO TO トラベルで35%引きだからね!」

「コロナに感染するなよな」

「はーい、では行って参ります!!」

「はぁーっ」


ひとりごと

何か別のことをしながら、空返事をして、後で失敗した経験は誰にでもあるのではないでしょうか?

特に、部下からの相談事には、手を止めてしっかりと目を見て、話を聴くべきでしょう。

特にクレーム対応のようなケースでは、メンバーが何かを隠していないかを見極めなければいけない場合もあります。

その判断を見誤ると、その後の対応も後手に回ってしまいます。


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