今日のことば

【原文】
人の言を聴くは、則ち多きを厭はざれ。賢・不肖となく、皆資益あり。自ら言うは、則ち多かるなかれ。多ければ、則ち口過あり、また或いは人を誤る。〔『言志耋録』第191条〕

意訳
人の言葉を聴く上では、なるべく多く聴くべきである。賢者と愚者といったことは関係なく、すべて自分にとって得るものがある。自分が話すときは、多く話すことを避けるべきである。多く話せば失言を生んだり、相手を困惑させることになる

一日一斎物語的解釈
耳は2つ、口は1つ。つまり、なるべく他人の話には耳を傾け、自分の話は手短にすることが、処世上きわめて重要なのだ。


今日のストーリー

今日の神坂課長は、佐藤部長の部屋に居るようです。

「最近、神坂君も1on1を始めたんだって?」

「はい、メンバーとの心の触れ合いをもっと増やそうと思いまして」

「それは良いことだね。テーマはメンバーに決めさせているの?」

「はい。彼らはちゃんと決めて来てくれます。予想外のことですが、面談自体は苦に思っていないみたいです」

「面談自体は?」

「はい、問題は私にありまして。時間は30分厳守、メンバーにたくさん話してもらう、という1on1のルールを守ろうという思いはあるのですが、いつの間にか私がしゃべり過ぎているということが多くて・・・」

「ははは。修行どころだね!」

「思った以上に良い修行になります。(笑)」

「たくさん話してもらえれば、今まで知らなかった彼らのプライベートや仕事への想いも見えてくるから、できるだけ聞き役に回るべきだよね」

「重々承知しているつもりなんですけどねぇ。でも、山田さんや善久とは、意外とじっくり話したことがなかったので、すごく貴重な時間になっています」

「それは山田君や善久君にとっても同じだよ」

「そうだと嬉しいですけどね」

「ぜひ、話を引き出して、聞き役に徹するという鍛錬を積んで欲しいね」

「はい。だいたい、こっちが話し出すといつしか説教になるか、昔の自慢話になります。そうなると、彼らも自然と耳をふさぎ、口を閉ざしてしまいます」

「よくわかっているじゃない」

「わかっちゃいるけどやめられない、ってところです」

「自分の課題に気づいたということは、もうその課題は解決されたようなものだ、という考え方がある。一方で、分かっていてもやめられないということは、本当はわかっていないのだ、という考え方もある」

「この件に関しては、後者を採ります」

「さすがだ!!」

「今日も18:30から本田君と面談なので、そろそろ失礼します」

「鍛錬だよ!!」


ひとりごと

小生も真似事ながら、1on1に取り組んでいます。

メンバー4人に対し、毎週一回、30分以内、テーマはメンバーが決めるというルールで開催しています。

最近は、社長からの要望で、直接の部下ではない4名の若手社員さんとも月一回の1on1を行うようになりました。

やはり、課題は神坂課長と同じです。

いかに聞き役に徹することができるか!

まさに、修行どころです。


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