今日のことば

【原文】
天地の用は水火より大なるは莫し。天地は体なり。満世界は皆水火なり。故に敬す可き者、水火に如くは莫く、懼る可き者も、亦水火に如くは莫し。〔『言志耋録』第245条〕

【意訳】
天地の作用は水と火よりも大きなものはない。天地そのものは本体である。現象世界のすべては皆水と火の作用である。したがってもっとも敬意を表すべきは水と火であり、また最も恐れ慎むべきものも水と火なのである

【一日一斎物語的解釈】
自然界の中で水と火こそ、もっとも敬意を表すべきものであり、恐れ慎むべきものである。


今日のストーリー

今日の神坂課長は、自宅で休日を過ごしています。

「勇、そういえば14時から断水になるから、トイレに行くならいまのうちだよ」

「おい、マジか! 早く言ってよ」

「まだ5分あるじゃない」

「5分で大を済ますのは、俺には不可能だ」

「トイレで本を読んだりするからでしょ」

「書斎のない俺にとって、トイレは俺の大切な書斎みたいなものなんだ」

「ばかじゃないの!」

神坂課長は慌ててトイレを済ませたようです。

「こんなに早く大を済ませたのは人生初だな」

「大袈裟でしょ!」

「しかし、人間というのは水がなかったら何もできないような暮らしの設計をしてしまってるんだなぁ」

「そもそも人間の身体の70%は水分だっていうしね」

「たしかにそうだね。こうやって断水になってみると、水のありがたみがよくわかるな」

「大事に使わないとね」

「うん。雨が降らなきゃ水不足になるし、降り続けば水害となる。水というのは必要なものでもあり、恐ろしいものでもあるんだよな」

「それは火も同じじゃない? いまCMで、人類が火を発見してから、人間の生活が始まったみたいなのをやっているけど、その火によってこの前の火事のような怖いことも起こるよね」

「そうだなぁ」

「もっと水や火に感謝をしなければいけないな。そして大切に、丁寧に扱わないと」

「うん」

「ところで断水って何時まで」

「17時までだよ」

「長いなぁ。よりによって、ちょっと下し気味なんだよね。最悪、出しっ放しでもいい」

「ダメ! 絶対ダメ! 死ぬ気で我慢してください!!」


ひとりごと

昨日に続き、水と火についての章句です。

どれだけ化学が進歩しても、雨水がなければ人間は生きていけません。

人間の生活は、必ず雨が降るという前提のもとに作られているからです。

もし、天変地異で雨が1年間降らなかったら、宇宙に行けるほどの科学技術を持ちながら、人類は滅亡してしまうでしょう。


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