今日のことば
【原文】
道理は往くとして然らざるは無し。敬の一字は固と修身の工夫なり。養生の訣(けつ)も亦一箇の敬に帰す。〔『言志耋録』第287条〕
【意訳】
物事の道理というものは、どこへ行こうとも変わることのないものである。「敬」という文字は元来、自分の身を修めるための工夫を指す言葉であるが、摂生をする秘訣もまさにこの「敬」に帰するのだ。
【一日一斎物語的解釈】
敬とは敬い、慎むこと。つまり、人間関係を良好に保つ秘訣であるだけでなく、自らも健康であるための秘訣なのだ。
今日のストーリー
今日の神坂課長は、新美課長とランチに出掛けたようです。
「新美、お前、最近太ったんじゃないか?」
「あ、バレました? 実は今年に入って、5kgも増えてしまったんですよ」
「5kgって言ったら、生まれたての赤ん坊よりはるかに思い体重だぞ。それはマズいんじゃないの?」
「リアルな例えすぎて、笑えませんね。たしかに、ちょっとダイエットしようかと思案中です」
「いいか、新美。尊敬の『敬』という字があるだろう。あの字には、人を敬うという意味とともに、身を慎むという意味もあるんだ。一斎先生によると、養生の秘訣も敬にあるんだそうだ」
「たしかに食べたいだけ食べていたら、慎むという鍛錬にはなりませんねぇ」
「昔の人は、『腹八分』と言ったようだけど、あれにはそういう意味もあったんだろうなぁ」
「耳が痛いです。最近は腹十二分くらいまで食べています」
「デブは寿命も短いぞ。相撲取りに長寿は少ないだろ?」
「そこまで太っていないですけどね」
「漫才コンビの爆笑事変の小田が脳梗塞で入院しただろ? あいつ、お菓子ばっかり食べてたらしいぞ」
「実は私もお菓子が大好きで・・・」
「ほらみろ。お前が倒れたら、営業1課の皆はどうするんだよ。ちゃんと節制しないとな」
「おっしゃるとおりです」
「はい、おまちどおさま。えーと、大盛りはどちら様?」
料理が運ばれてきたようです。
「あ、俺です!」
「そういう神坂さんも、ちょっと太ってきてませんか?」
「そう思うか?」
「多分、間違いなく増量中ですよ」
「実はさ。昨日、体重を計ったら、なんと先月から3kgも増えていたんだよ」
「神坂さん!! それで、よく人のことをデブ呼ばわりできますねぇ!」
「だって、お前は5kgだろ? 俺はまだ3kgだからな」
「そういうことじゃないと思いますけど・・・」
ひとりごと
腹一杯食べたいところをグッと堪える。
たしかに、これはかなりの修養になりますね。
コロナ禍で在宅勤務が増え、休日も外出しづらい環境下において、唯一の楽しみとなりがちな食事を控えるのは、なかなか難しいことです。
しかし、わが身を鍛えるという意味では、手軽で重要な鍛錬法かも知れません。


お客様と食事に行くときも、
何を選ぶのか気になります。
きちんとしている方は
栄養バランス考えているメニューを選ばれます。
自分で料理を盛り付けるバイキングでも、
お皿に少しづつ美しく盛り付けます。
45歳になり、ますます、他人健康に気をつけら事は、溌剌とした印象をあたえる。
年上の美しい方を見ると、
食事に気をつけられています。
改めて、自己管理力は、営業マンとしては必須ですね。
よし!慎む生活します!