今日のことば

【原文】
人命には数有り。之を短長する能わず。然れども、我が意、養生を欲する者は、乃ち天之を誘(いざな)うなり。必ず脩齢(しゅうれい)を得る者も、亦天之を錫(たま)うなり。之を究するに殀寿(ようじゅ)の数は人の干(あずか)る所に非ず。〔『言志耋録』第288条〕

意訳
人間の命にはさだめがある。それを自分の意志で短くしたり長くすることはできない。しかし、自らの意志によって摂生をしようとする者は、実は天が導いてそうさせているのである。長寿の者もまた天がその命を与えるのである。これを突き詰めていくと、長寿や若死するさだめについては、人が関与することのできないことなのだ

一日一斎物語的解釈
自分の一生の長さを自分で決めることはできない。しかし、与えられた時間をどう生きるかは、自分で決めることができる。


今日のストーリー

今日は、石崎君、願海君、善久君の仲良し同期トリオで食事中のようです。

石崎「久しぶりだねぇ、こうして3人でご飯を食べるのも」

善久「ステーキを食べるのも久しぶり!」

願海「そうだね。ところで、2人は仕事は順調なの?」

「お陰様でね。売り上げもなんとか計画達成が見えてきた」

「僕は、ちょっと足りない。今月、なんとか踏ん張らないとね。ガンちゃんは?」

「来週クロージングするクリニックの商談があるんだけど、それが決まればギリギリ行けるかなって感じ」

「ということは、3人とも計画達成の可能性ありだね。よし、今日は前祝だ! うーん、旨い。やっぱり肉だな、肉!」

「幸せだね、こうやって友達と美味しいお肉を食べれるなんてさ」

「何をしみじみ語ってるんだよ。楽しく食事しようぜ!!」

「僕は生まれつき身体が弱いから、そんなに長生きできないんじゃないかと思ってずっと生きてきた。だから、一日一日に全力投球するつもりでやってきたんだ」

「なんだよ、2人とも。しみったれた会話はやめようよ」

「この前、神坂課長がしみじみと語っていたんだよ。自分の人生の長さを自分では決められないんだって」

「あの人は、お兄さんを事故で亡くしているからね。あの時の課長は、本当に見ていられないくらい落ち込んでいたもんな」

「うん」

「確かに人生の長さを自分で決めることはできないけどさ、どれだけ深く生きるかは自分で選べると思うよ」

「人生の深さ?」

「ダラダラ一日を生きるか、精一杯生きるかは、自分で決められるでしょ」

「そうか。ダラダラ生きれば、浅い人生になる。精一杯生きれば、深い人生になるんだね」

「俺、毎日を精一杯生きているかな?」

「ちょっと自信ないな」

「でもさ、今日は充実しているぜ。楽しい仲間と美味しい食事を楽しんでいるんだからさ」

「そうだね。よし、もっと明るい話題に切り替えよう!」

「明るい話題って、西村部長の頭の話?」

「おいおい、ザキ。そんなことを言っているのがバレたら、赤鬼にめっちゃ怒られるぜ」

「たしかに。ははは」

全員「ははは」


ひとりごと

残念ながら人は自分の一生の長さを自分で選ぶことはできません。

寿命は天にお任せするしかないのです。

しかし、与えられた一生を充実させるか否かは自分で選ぶことができます。

そうだとすれば、充実させない手はないでしょう!!


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