今日のことば

【原文】
人情、安を好んで危を悪(にく)まざるは莫し。宜しく素分を守るべし。寿を好んで夭を悪まざるは莫し。宜しく食色を慎むべし。人皆知って而も知らず。〔『言志耋録』第289条〕

【意訳】
ふつうの人情として、安全を好み危険を嫌わない者はいない。よく自分の本分を守るべきであろう。また、長寿を好み若死を嫌わない者もいない。よく食欲と色気を慎むべきである。これは皆知っているようで、実は理解していないことだ

一日一斎物語的解釈
自分の身を危険に晒したくないのなら、自分の分を知るべきである。長寿を望むなら、食と性を慎むべきである。これは誰しも理解しているようで、本質的には理解できていないのであろう。


今日のストーリー

今日の神坂課長は、石崎君と同行中のようです。

「課長は長生きしたいと思いますか?」

「え、俺か? 長生きって、いくつまで生きると長生きだと思うんだ?」

「そうですねぇ。今は人生100年時代と云いますから、100歳かな」

「うーん、そんなに長生きは望まないなぁ」

「そうなんですか? 私はまだまだ死にたくないです」

「俺だってまだ死にたくはないよ。それと長生きとはちょっと話が違わないか?」

「そうですか?」

「では特別に、快適に長生きする秘訣を教えてやろうか?」

「教えてください!」

「ロハで教えるのか?」

「じゃあ、参考になったら、お昼を奢ります」

「お、いいね。じゃあ、教えてやろう。その秘訣は、背伸びをして実力以上の自分を装わないこと。それから、飲食と女関係を慎むことだ」

「それがどうして長生きに繋がるんですか?」

「背伸びをすると、周りから足を引っ張られたときに堪えきれないだろう。それに、暴飲暴食は寿命を縮めるというのは理解できるだろう?」

「はい。でも、女性関係を慎むのと寿命の関係はよくわかりません」

「精液というのは、命のエッセンスなんだそうだ。それを無駄遣いするとそれだけ早く命が尽きるらしいぞ」

「マジですか?」

「まぁ、お前はまだ若いから大丈夫だろうけど、俺くらいの年になっても、無駄遣いをしていたらヤバいかもな」

「彼女とするのは無駄遣いじゃないですか?」

「と、俺は思う。どうだ、参考になっただろう。昼飯はお前が奢れよ!」

「嫌ですよ、ただの下ネタじゃないですか!!」

「え?」


ひとりごと

一斎先生によると、人生を安全に長く生きるための秘訣は、分を知り、分を守ることと飲食と性を慎むことなのだそうです。

たしかに、若い人には意味のある教えかもしれません。

一方、小生のような50代半ばのおっさんとなりますと、分は嫌でも明白となり、性も落ち着いてきますから、問題は飲食というところになってきます。

先日、スーツのズボンがキツくなってきたせいで、ベルトをし忘れて出社してしまいました。

実は、これでここ1年の間に3~4回目です。

もちろん、食事もやや控えめにしておりますが、そういうときのために、社用車の中に予備のベルトを1本常備することとしました・・・。


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