今日のことば
【原文】
凡そ事は度を過す可からず。人道固より然り。即ち此(これ)も亦養生なり。〔『言志耋録』第318条〕
【意訳】
総じてなにごとも節度を守って度を超すことを戒めるべきである。人間の道も当然同じである。これもまた養生のコツなのである。
【一日一斎物語的解釈】
節度を保つことは、即ち養生となる。
今日のストーリー
今日の神坂課長は、大累課長と一緒に出張先で、京都で開催される研究会に来たようです。
「いやー、ホテルの朝食、ちょっと食いすぎました」
「お前、めちゃくちゃ食ってたよな。よく朝からあんなに食えるなと感心したよ」
「そういう神坂さんだって、ごはんお替りした上に、うどんとかやきそばとか食いまくってませんでした?」
「食ったよ。でもお前は大盛りの白米を3杯食ったよな?」
「明太子があると止まらないんですよね」
「やっぱりバイキングは駄目だな。つい食い過ぎちゃう。お前、なんでバイキングの朝食のあるホテルを選んだんだよ!」
「勘弁してくださいよ! 以前に普通の朝食付きのホテルを予約したら、ブチ切れたのはどこのどなたですか?」
「あれ、そうだっけ?」
「『せっかく出張に来て、バイキングじゃない朝食なんて、俺がいない営業2課みたいなもんだ』と意味不明なことを言って、めっちゃキレてましたよね?」
「意味不明ってなんだよ。わかりやすい譬えじゃないか」
「未だに理解できません!」
「ちっ、シャレの分からない奴だ。でも、俺たちも40代になったし、そろそろ食べ放題は卒業した方がいいかもな?」
「弱気ですね」
「お前さっき、明太子があればご飯を何杯でも食えるみたいなこと言ってたよな。でも、痛風になったら、あの手のものは全部NGになるらしいぞ」
「マジですか? それは人生の楽しみの半分を奪われるようです」
「ビールも飲めないし、魚介類もダメらしい」
「それは辛い! そうならない様にするには、節制しかないんですかね?」
「そのとおり。この年になったら、何事も節度を保つべきなんだ。それがそのまま身体のためにもなるわけだしな」
「といいながら、お互いにドカ食いをして、腹八分どころか、腹十二分くらいな状態ですね」
「午前中の研究会で寝ない確率は20%ってところだな」
「お昼はどうします?」
「お前な、出張に来て、ランチを抜くなんてあり得ないだろう! それじゃまるで、岡本のいないジャイアンツみたいなんもんだぜ」