今日のことば

原文】
本然の真己有り。軀殻の仮己有り。須らく自ら認得を要すべし。〔『言志録』第122条〕

【意訳】
人間には心という真の己と肉体という仮の己が存在している。この2つの自己があることを良く理解しておかねばならない。

【一日一斎物語的解釈】
人間には心という真の自己と肉体という仮の自己が存在している。同様に、仕事においても心(マインド)が技術(スキル)を超えなければ、大きな成果は期待できない。


今日のストーリー

今日の神坂課長は、ネットの記事を見ながらご立腹のようです。

「いつまで中田のことでグダグダ言ってやがるんだ。名前も名乗らず、姿を隠して人を批判している人間の方がよっぽどクズだってことがわかってないんだよ!!」

「謹慎を解くのが早過ぎるっていう論調も多いですね」

本田さんが応対しています。

「たしかに暴力は駄目だよ。しかし、幸い相手も大きな怪我をしたわけではないし、そもそも事を荒立てたくないと言っているんだろう。当の本人がそう言っているなら、それ以上何を罰する必要があるんだよ」

「反省はしているようですしね。きっと、彼なりに背水の陣で巨人でプレーしているはずですから、才能ある若手にチャンスを与えるべきですよね」

「結局、才能の無い奴の嫉妬でしかないんだよ」

「しかし、ここからが中田選手にとっては本当の茨の道が始まるんでしょうね?」

「そのとおりさ。彼には素晴らしい才能と技術がある。しかし、その技術を活かすには、それに優る心が必要なんだよ」

「心が技術を超えない限り、決して技術は生かされない、でしたよね?」

「そう、それだよ。以前に営業関係の講演会で聞いて感動した言葉だ」

「その心が磨かれないと、巨人で結果を出すのは難しいでしょうね」

「清原が最近YouTubeで、自分はそこがダメだったと語っていた。簡単なことではないよな」

「はい」

「我々医療機器業界の営業人も、はじめは製品知識や医学知識を習得すれば売れると考えて、インプットを増やす。しかし、知識だけでは駄目で、販売の技術が必要なことに気づくときがくる」

「はい。私も30代に入ってそれを痛感しました」

「しかし、40代になると、知識と技術だけでも売れないことがわかってくる」

「そこで心つまりマインドが必要になるんですね」

「うん。自分自身の損得勘定で動くのではなく、善か悪かを判断基準にして、お客様の課題解決のお手伝いをする。そういうマインドで行動しない限り売り続けることはできなくなる」

「私も来るべき40代に向けて、心を磨きます!」

「うん。中田翔も30代に心を磨けば、将来はきっと素晴らしい人格を身につけるはずだ。いつか、日本ハムの監督として球団に恩返しをする日が来るんじゃないかな」


ひとりごと

心が真の自己であり、身体は仮の自分である、と一斎先生は言います。

たしかに、心のコントロールが効かずに身体が暴走すれば、怪我をしたり病気になったりすることでしょう。

同じく、心(マインド)が技術(スキル)や知識(ナレッジ)をしっかりとコントロールできていれば、大きな仕事をすることができるでしょう。

心が技術を超えない限り、決して技術は生かされないのです。


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