今日のことば

原文】
相法は道理没(な)きに非ざれども、然し其の人の惑わすこと尠(すく)なからず。故に君子は為さざるなり。荀卿(じゅんけい)の非相、言は武断なりと雖も、而も亦説破して痛快なり。〔『言志録』第208条〕

【意訳】
人相を観ることに道理がないわけではないが、それによって人を惑わすことがある。それゆえに君子は人相を観るようなことはしない。『荀子』非相篇は、言葉は思い切りに過ぎた感もあるが、その説は痛快でもある。

【一日一斎物語的解釈】
人相を観ることで得られる情報がないわけではないが、ビジネスにおいては、あまり重視すべきではない。人相よりも言動を、言動よりも行動を判断の基準とすべきである。


今日のストーリー

今日の神坂課長は、大累課長と一杯やって駅まで歩いているようです。

「あ、あそこに座っている奇麗なお姉さんのこと知ってます?」

「知らない。初めて見た。お姉さんというよりおばさんじゃないの?」

「奇麗なんだから、お姉さんでもおばさんでも、どっちでもいいじゃないですか」

「まあな。で、あの人は占い師かなんかか?」

「人相占いが得意らしいです。めちゃくちゃ当たるらしいですよ」

「興味ないなぁ。俺はそもそも占いなんて、まったく信じないからな」

「この前、新美が見てもらったらしいんですよ」

「へぇー、あいつ占いに興味があったとは意外だな」

「性格は内気で、引っ込み思案。でも、ひとたび女性に惚れると一途な人だ、と言われたそうです」

「それ、当たってるかなぁ」

「ドンズバじゃないですか! さらに続きがあるんですけどね。気をつけないと50代で浮気をして、人生を棒に振るかも知れない、と言われたらしいんです」

「へぇー、でも羨ましいじゃないか。50代で本気の恋ができるなんてさ。俺なんて、もう恋することもないのかな、と思うと寂しくなるよ」

「じゃあ、占ってもらったらどうですか?」

「遠慮しておくよ。たしかに人の顔って、その人の生き様が浮き彫りになっているようなところはあるだろう。でも、未来まで予測できるとは思えないな」

「それはそうでしょうけど…」

「見た目より言葉。言葉より行動を見れば、そいつがどういう奴かはだいたい分かるもんだぜ」

「じゃあ、帰りますか?」

「いや、お前が占ってもらえよ」

「いいですよ。実は俺もあんまり占いは信じない性質なんでね」

「そう言うなよ。あの人がどんな声をしているのか、そっちには興味があるんだよ」

「おい、おっさん! あんたは、たとえ70になっても恋をするよ、きっと!!」


ひとりごと 

昔から人相学というものがあるくらいですので、人相から多くの事がわかるのかも知れません。

しかし、どんな占いであれ、未来を勝手に予測されるのは御免蒙りたいというのが、小生の考え方です。

人生は、自分の力で切り開いていくもの。

そう信じていないと、やっていられませんからね!!


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