今日のことば

原文】
忍の字は、未だ病根を抜き去らず。謂わゆる克伐怨欲(こくばつえんよく)行われざる者なり。張公芸(ちょうこうげい)の百の忍字を書せしは、恐らく俗見ならん。〔『言志録』第217条〕

【意訳】
忍という字は、病根を完全に除去することではない。いわゆる勝ち気や自慢や怨みや欲望は、忍によって抑えられているに過ぎない張公芸が忍の字を百回書いたという故事は、たぶん事実ではないだろう

【一日一斎物語的解釈】
忍耐は大切なことである。しかし、忍耐というのは感情が発露するのを押さえ込むだけである。石田梅岩の言うように『忍は忍なきに至ってよしとす』というレベルを目指したいものだ。


今日のストーリー

今日の神坂課長は、雑談コーナーで新美課長と休憩中のようです。

「そういえば新美、また無駄な抵抗を始めたんだってな」

「げっ、誰から聞いたんですか?」

「俺には優秀なスパイがたくさんいるんだ」

「神坂さんだけには知られたくなかったんですけどね」

「嫌われたもんだな」

「今に始まったことじゃないです」

「やかましいわ!!」

「現在、人生最高体重を更新中でして、このままでは今持っているスーツが全部着れなくなりそうなんです」

「それでまたダイエットか。あ、そうだ。これ食べるか?」

神坂課長はポケットからチョコレートを取り出したようです。

「そういうことするから嫌われるんですよ!」

「要らないのね。このチョコは美味しいらしぞ。イタリア製の最高級チョコレートだからな。こんな小さな一粒で500円もするんだ」

「マジですか?」

「絶妙な甘さと苦みのハーモニー。一度食べたら忘れられない味なんだそうだ」

「そ、それは美味しそうですね」

「どれ、どれ。うん、これは旨い!! あと一粒ある。食べちゃっていい?」

「どうぞ。私は我慢します!」

「我慢だなんて言っているようじゃ、今度のダイエットも失敗に終わるのは見えてるな」

「ダイエットは自分との戦いですからね。今回は必ずやり切りますよ!」

「食い物を我慢することがダイエットじゃないだろう。肥満の根本は、そこじゃない。運動不足こそ、デブの真の原因じゃないの?」

「なんと言われようと、今回は痩せます。あーっ!」

「なんだよ、モグモグ」

「最後の一粒が!!」


ひとりごと 

我慢をするのではなく、根本原因を除去せよ、というのが本章の主旨でしょうか?

言われてみると、我々は意外と根本原因に目を向けずに、枝葉末節に拘っている傾向がありそうです。

我慢をしなくても良いように、問題を元から絶つことを考えましょう!


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