今日のことば

【原文】
婦人の齢四十も、亦一生変化の時候と為す。三十前後猶お羞を含み、且つ多く舅姑(しゅうこ)の上に在る有り。四十に至る比(ころ)、鉛華(えんか)漸く褪せ、頗る能く人事を料理す。因って或いは賢婦の称を得るも、多く此の時候に在り。然も又其の漸く含羞(がんしゅう)を忘れ脩飾する所無きを以て、則ち或いは機智を挟(さしはさ)み、淫妬(いんと)を縦(ほしいまま)にし、大いに婦徳を失うも、亦多く此の時候に在り。其の一成一敗の関すること、猶お男子五十の時候のごとし。預(あらかじ)め之が防を為すを知らざる可けんや。〔『言志後録』第242章〕

【意訳】
女性の四十歳という年齢も、一生のうちで変化のある時期である。三十歳前後はまだ羞じらいがあり、舅と姑も健在であることが多い。四十歳になる頃には、おしろいをつけることもなくなり、とても上手に人付き合いができるようになる。そこで賢婦人だと言われるようになるのも、この年齢の頃であろう。しかし一方で、羞恥心を忘れ化粧をすることもなくなって、賢しらを用いたり、嫉妬心を抱くなどして、大いに婦人としての徳を失うのも四十歳頃のことである。あるいは上手くいき、あるいは失敗するというのも、男性の五十歳頃と同様である。あらかじめ防ぐ手立てを知らなければならない

【一日一斎物語的解釈】
女性にとっては四十歳という年齢は、その後の人生を決める大切な年齢である。大いに用心して、慎み深く行動しなければならない。


今日のストーリー

今日の神坂課長は、自宅でくつろいでいるようです。

「奈緒、お前最近全然化粧してないんじゃない?」

「マスクするのに化粧する必要はないじゃん」

「うまくマスクを言い訳にしてないか?」

「うるさいわね。どうせ化粧したって、何も変わらないじゃない」

「なんだよ、『キレイだね』とか言って欲しいのか?」

「うぇっ、今更イサムにそんなこと言われたら、コロナに感染しちゃうわ」

「あいかわらず酷い言い方だな。女性は四十歳からが重要なんだぞ」

「なにそれ?」

「男の五十代、女の四十代は、人生の分かれ道になりかねないと偉い先生が言っているんだよ」

「大きなお世話よ」

「世間で『神坂さんの奥さんは、賢い方ね』って言われたくないのか?」

「賢くもないアンタに嫁いだときから、そんな言葉は期待していないもん」

「厳し過ぎる、涙が出そう(笑)」

「そういいながら、笑ってるじゃない」

「だって、俺が賢くないのは図星だからな」

「でしょ」

「ママ友とはうまくやってるのか?」

「その辺は抜かりないわよ。なるべく目立たず、それでいてしっかり自己主張はすることを心がけているの」

「そういうところに騙されたんだよなぁ、俺」

「えっ、何か言った?」

「いや、なんでもない。ガキどももいないし、鰻でも食いに行くか?」

「化粧しなくてもいいなら、付き合うわ!」


ひとりごと

この章句をストーリーにするのは、毎回苦労します。

女性蔑視だと怒られそうで……。

とりあえずは、こんな感じで書いてみました。

厳しいコメントはご容赦願います(笑)


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