今日のことば

【原文】
婦徳は一箇の貞字、婦道は 一箇の順字。〔『言志晩録』第141条〕

【意訳】
婦人の徳とはただ「貞」の一字にあり、婦人の履み行う道はただ「順」の一字にある

【一日一斎物語的解釈】
かつての日本の淑女とは、貞操を守り、夫の後ろからそっとついてきたものだが・・・。


今日のストーリー

今日の神坂課長は、佐藤部長の部屋にいるようです。

「先日、ある勉強会で日本最初の女性医師・荻野吟子の話を聞きました」

「あの方は立派な方だよね。あの人がいなければ、女性医師の誕生はあと何年先になっただろうか」

「はい。そもそも驚いたのは、明治の初めごろには女性は医者になれなかったということです」

「当時、女性には参政権もなかったからね

「そうなんですね。女性が医師になるという前例がないからと断られたのを、みずから過去の文献を読んで、奈良時代に女性医師がいたという前例を見つけ出して論破したそうです」

彼女のような人がいたからこそ、男女同権が確立されたんだね」

「能力があるのに、その能力が発揮できないというのはもったいないですよね」

「そういう時代だったんだよ。一斎先生ですら、女性は貞操を守り、夫を助けることに尽くすのみだと言っているからね」

「でも、日本の場合は過去に女性の天皇もいましたし、もっと昔には卑弥呼という女帝もいたと言われているのに、その後は男尊女卑になってしまったんですね」

「腕力では女性は男性に適わないからね。ただ、少し極端ではあるよね」

「女性が活躍するのは良いことなんですけど、その一方で最近は女性が男性より強くなってきているのが気になりますねぇ」

「女性が強くなったんじゃなくて、男性が弱くなったのかもよ?」

「あー、そうかも知れません」

「少子高齢化の日本においては、労働力としても女性が必要になってくる。もっともっと女性が社会進出しないといけない時代になったということだね」

「そうなんでしょうけど、あまりに女性が強くなり過ぎている気もするんですよね。封建時代がうらやましい……」


ひとりごと

この時代に、「女性よ、もっと奥ゆかしくあれ!」などと言ったら、このブログも炎上するのでしょうか?

もちろん、職業選択の自由などは、男女間に差があってはなりません。

しかし、母なる大地と呼ばれるように、女性にはおおらかに男性を包んで欲しいと思ってしまいます。

やはり、女性が強くなったのではなく、男性が弱くなっただけなのかも知れませんね。


2503220