一日一斎物語 (ストーリーで味わう『言志四録』)

毎日一信 佐藤一斎先生の『言志四録』を一章ずつ取り上げて、一話完結の物語に仕立てています(第1066日目より)。 物語をお読みいただき、少しだけ立ち止まって考える時間をもっていただけたなら、それに勝る喜びはありません。

2018年11月

第1388日 「言葉」 と 「文字」 についての一考察

「あーあ、参ったなぁ」
石崎君が頭を抱えています。

「どうした、少年。大志を抱いているか?」
神坂課長が目ざとく石崎君の表情を視界に捉えたようです。

「うわぁ、面倒くさい人が来た」

「お、朝から褒められちゃったな。それで、何を落ち込んでるんだ?」

「昨晩、彼女と電話してた時に、自分では自覚がないのですが、いつの間にか彼女を傷つけてしまったようです。突然、泣き出して電話を切られました」

「何を言ったんだよ?」

「それが、まったく記憶にないんです」

「言葉は釘と同じだというからな。一度打ち込んでしまった釘は、たとえ引き抜いても釘穴が残る。それと同じで、言葉が傷つけた心の傷も簡単には癒せないぞ」

「経験者は語る、ですか?」

「ま、まあな。そのとおりだ。俺はどれだけ言葉で人を傷つけ、人間関係を悪くしてきたことか。数え上げたら3日くらいかかるぞ。今朝もカミさんと口論になって、テンションだだ下がりで出社したところだ」

「その話はどうでもいいですけど、本当に彼女の心の傷をどうやって癒せばいいのか・・・」

「そういう時は素直が一番じゃないか。どんな言葉が彼女を傷つけたのかを教えてもらって、それに対して言い訳をせずにひたすら謝る」

「ですよねぇ。それしかないな」

「こういうときは、メールで誤ったりするなよ。言葉はその場で消費されるが、文字はずっと残るからな。メールで人を非難したり、反論したりするのは最悪の結果を招くぞ」

「言葉は諸刃の剣ということですね」

「おお、難しい言葉を知っているじゃないか。そのとおりだな。今日はノー残業デーだし、終わったら直接彼女のところへ行って謝ってこい!」

「そうします」

「甘い物を持っていけよ。女は結局、スイーツとやらに弱いからな!」


ひとりごと 

小生は、自分でも気づかないうちに、上から目線のモノ言いをするようです。

それで、どれだけ人を傷つけ、その結果自分も傷ついてきたことか。

悩ましいのは、自分では自覚がないことです。

もう50歳を超えたし、このまま治らないかも?と思うときもありますが、諦めることなく鍛錬していくしかありません。


原文】
天地間の霊妙、人の言語に如(し)く者莫し。禽獣の如きは徒(ただ)に声音有りて、僅かに意嚮(いこう)を通ずるのみ。唯だ人は則ち言語有りて、分明に情意を宣達す。又抒(の)べて以て文辞と為さば、則ち以て之を遠方に伝え、後世に詔(つ)ぐ可し。一に何ぞ霊なるや。惟(た)だ是の如く之れ霊なり。故に其の禍階を構え、釁端(きんたん)を造(な)すも亦言語に在り。譬えば猶お利剣の善く身を護る者は、輒(すなわ)ち復た自ら傷つくるがごとし。慎まざる可けんや。〔『言志後録』第10章〕

【意訳】
天地の間にあって、人間の言葉ほど不可思議なものはない。禽獣はただ音を発してわずかに意思を通じ合うだけである。ところが人には言葉があって、意思を明確に伝えることができる。また言葉を文字にすれば、遠方の人に伝えることや後世に残すことも可能である。なんと不可思議なものではないか。このように霊妙であるから、禍や人間関係の不和の兆しをつくるのもまた言葉である。例えてみれば、鋭い剣は我が身を護るが、逆に我が身を傷つけるものでもあることに似ている。大いに慎まねばなるまい

【ビジネス的解釈】
ビジネスにおいて特に慎むべきは言葉と文字である。意図せずに相手を傷つけ、結果的に我が意味を苦境に追いやるのは言葉と文字である。


kugi

第1387日 「比較」 と 「悩み」 についての一考察

石崎、善久、願海の2年生トリオが飲み会をしているようです。

「あれ、ゼンちゃん、なんだか元気がないね」

「ガンちゃん、わかる? 今すごく悩んでいるんだ」

「仕事? 女? 男?」

「ザキ、男ってなんだよ! 仕事だよ、仕事!」

「どんなことで悩んでいるの?」

「ガンちゃん、聞いてくれる。楽しい飲み会のはずなのに、ごめんね」

「気にするなよ、お互い助け合うのが同期じゃない。な、ザキ」

「そうだよ。俺たち3人は、これからも力を合わせて目の前の壁をぶち壊していく同志なんだからさ」

「ありがとう、心強いな。先週、大学のゼミの仲間で飲み会をしたんだ。そうしたら、みんな2年目のはずなのに、すでにトップセールスの奴がいたり、製品開発を任されたりしている奴がいたりしてさ。なんだか、僕だけ取り残されているような肩身の狭い思いをしたんだ」

「2年目でトップセールスか、凄いなぁ」
石崎君が感心しています。

「ゼンちゃん、他人と比べない方がいいよ。人間の悩みは人と比べることで生まれると聞いたことがある。つまり、比べなければ悩むこともないってことだよ」

「ガンちゃんは、2年目でトップセールスの奴がいると聞いても焦らないの?」
石崎君が驚いています。

「うん、焦らない。だって、売っている物も違うし、人の能力だって、早く成果をあげる人もいれば、大器晩成型だっている。比べても無意味だよ」

「すごい割り切り方だな」

「とにかく、悩んでいる状態というのはマイナスの状態だろう。その悩みが晴れたところで、プラスマイナスゼロに戻るだけさ。それより、俺たちは医療の世界で世の中の役に立つって決めたわけだから、迷うことなく、今の仕事に真剣に取り組もうよ」

「そうだよ、ゼンちゃん。俺たちも少ないながらも担当施設を持たせてもらったんだ。まずは、担当しているご施設のお客様に喜んでもらおうよ」

「二人とも前向きだなぁ。よし、負けてられないな。僕も頑張るよ!」

「ゼンちゃん、『負けてられない って、結局また俺たちと比較しちゃってるよ!!」


ひとりごと 

森信三先生の「一切の悩みや比較より生じる」という言葉を初めて目にしたとき、小生は衝撃を受けました。

確かに、人間の悩みは人から離れては存在しないものです。

すぐに人と比べて悩む習慣を打破して、人と比べず自分自身の誠を尽くす習慣を身に着けましょう!!


原文】
人の世に処する、多少の応酬、塵労、閙擾(とうじょう)有り。膠膠擾(こうこうじょうじょう)として起滅すること端(たん)無し。因って復た此の計較(けいこう)、揣摩(しま)、歆羨(きんせん)、慳吝(けんりん)、無量の客感妄想を生ず。都(すべ)て是れ習気之を為すなり。之を魑魅、百怪の昏夜(こんや)に横行するもの、太陽の一たび出づるに及べば、則ち遁逃(とんとう)して迹を潜むるに譬う。心の霊光は、太陽と明(ひかり)を並ぶ。能く其の霊光に達すれば、即ち習気消滅して之が嬰累(えいるい)を為すこと能わず。聖人之を一掃して曰く、何をか思い何をか慮らんと。而して其の思は邪(よこしま)無きに帰す。邪無きは即ち霊光の本体なり。〔『言志後録』第9章〕

【意訳】
人がこの世で生きていくためには、多少の交際もあれば、煩悩に悩まされることもあり、また騒ぎに巻き込まれることもあろう。様々に動き乱れ、起こったり消滅したりして限りがない。よって比較してみたり、推量したり、うらやんだり、貪ったりけちったりして、限りなく妄想を生じさせる。これらはすべて世間の慣習によって起こるものである。例えてみれば、妖怪が闇夜の中で好き勝手に振舞っていても、太陽が昇れば逃げ隠れて跡形もなくなってしまうのと同じである。心の霊妙な光は太陽の明るさと同等である。心がその霊妙な光に達したならば、世間の慣習によって引き起こされる妄想も消え去って悪さを起こすことができない。聖人はこれらを一掃して言う。何を思うか、何を慮ろうかと。結局それは、わが思いに邪(よこしま)なところがなくなる、ということである。邪な心がないということこそ、心の霊妙な光の本体なのだ

【ビジネス的解釈】
人間の迷いはすべて他人との比較から生じる。その悩みを振り払うものは、自分の中にある誠しかない。誠を尽くしてひたむきに仕事に取り組むのみだ。


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第1386日 「失敗」 と 「物語」 についての一考察

今日の神坂課長は、佐藤部長と同行で、N大学附属病院消化器内科の中村教授を訪れているようです。

「なんだか最近、神坂君の顔がいい顔つきになってきたね」

「中村先生、本当ですか? 先生にそう言ってもらえるとうれしいです」

「心境の変化かな?」

「そうなのでしょうか。気がついたら、営業課長3人の中では私が一番の年配になりました。少しは彼らのお手本にならなければという思いがあるのは事実です」

「人のお手本になろうと思うことは良いことだね」

「はい。ただ、自分はマネジャーとしてはまだ経験が浅いですし、これまでの営業マンとしての人生も失敗の連続でした。だから、お手本というよりは反面教師になっているかも知れませんが」

「他の2人よりたくさん失敗しているんでしょう。すごく良いことじゃないの」

「え、何故ですか?」

「人は自慢話より失敗談の方が好きだし、自然に腹落ちしやすいものだよ」

「ああ、なるほど。そういえば、私は佐藤からたくさん失敗談を聞かせてもらいました」

「だって、神坂君に私の自慢話なんかしようものなら、絶対耳を貸さなかったでしょう?」

「部長! でも、まあ、たしかに・・・」

「ははは。自分の失敗をしっかりとストーリーとして語れるといいだろうね。私も講演のときは、自分の失敗を物語りにして語っているんだ。人は物語が好きだからね」

「物語かぁ、勉強になります」

「そのためには、これまでの失敗をよく反省して分析することが重要だね。未来のことなんて誰にもわからないけど、過去の反省を活かすことで、ある程度未来への戒めにはなるでしょう」

「私の失敗経験が、彼らの参考になって同じ失敗をしないで済むなら、すごくうれしいです。よし、まずは失敗のたな卸しから始めてみます」

「失敗談を語るのは、自分を曝け出すことになるから勇気が必要になるよ」

「その点は大丈夫です。私はこれまでの人生でも、すべて失敗を曝け出しながら生きてきましたから!」

「ははは。失敗を自慢する人をはじめて見たよ!」


ひとりごと 

人の自慢話を聞くのは辛いものです。(笑)

どうせ、メンバーに話をするなら失敗談を語りましょう。

「ああ、リーダーも同じことに悩み、同じ失敗をしてきたんだな」と親近感を抱いてもらえるはずです。



原文】
人は当に往時に経歴せし事迹(じせき)を追思すべし。某の年為しし所、孰れか是れ当否、孰れか是れ生熟、某の年謀りし所、孰れか是れ穏妥、孰れか是れ過差と。此れを以て将来の鑑戒(かんかい)と為せば可なり。然らずして、徒爾(とじ)に汲汲営営として、前途を算え、来日を計るとも、亦何の益か有らん。又尤も当に幼穉(ようち)の時の事を憶い起すべし。父母鞠育乳哺(きくいくにゅうほ)の恩、顧復懐抱(こふくかいほう)の労、撫摩憫恤(ぶまびんじゅつ)の厚、訓戒督責の切、凡そ其の艱苦して我を長養する所以の者、悉く以て之を追思せざる無くんば、則ち今の自ら吾が身を愛し、肯(あえ)て自ら軽んぜざる所以の者も、亦宜しく至らざる所無かるべし。〔『言志後録』第8章〕

【意訳】
人は過去に経験した事柄を思い起こすべきである。ある年に自分がしたことはどれが正しく、どれが間違っていたのか。どれが十分でどれが不十分だったのか。ある年に自分が計画したことは、どれが穏当で、どれが過ちであったのかと。そうすることで将来への戒めとすれば良いことである。ところがそうではなくて、ただせわしなく慌しくして、未来を勝手に予測したり計画したところでなんの益があろうか。また人は特に幼少期を思い起こすべきである。父母が自分を養い乳を与えてくれた恩、子を案じて何度も振り返り抱きかかえてくれた労力、なでたりさすったり、不憫がっていつくしんでくれた厚情、教え諭したり、いましめただしてくれた切実な思いなど、父母が艱難辛苦して自分を養い育ててくれたことなどをすべて思い出してみれば、現在我が身を愛し、軽んじることことのないようにすることも、当然のこととして捉えることができるであろう。

【ビジネス的解釈】
仕事を進める上では、過去の出来事をよく反省し、何を活かして何を捨てるかを明確にしておくべきである。ロクに反省することもなく、楽観的な予測だけで仕事を計画することほどリスクの高いことはない。


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第1385日 「人物」 と 「マネジメント」 についての一考察

今日の神坂課長は、営業1課の新美課長とランチに出かけたようです。

「課長になってあっという間に8ヶ月が過ぎましたが、未だにマネジメントのコツがつかめませんね」

「そりゃそうだろう。1年も経たないうちに簡単にコツがつかめるほど、マネジメントは簡単なものじゃないぜ」

「まあ、そうですよね。特に先輩社員さんとの距離感は難しいです」

「ははは。清水か、あいつと正しい距離感を取れる人は、我が社には居ないんじゃないか?」

「神坂さんは仲が良いじゃないですか」

「そう思うか? あいつ、俺のことをずっと『おっさん』って呼んでるんだぞ。完全に舐められているよ」

「いつからそう呼ばれているんですか?」

「新人のときから。(笑)」

「一応、私のことは『課長』と呼んでいただいています」

「じゃあ、お前のほうがあいつの中では上のランクにいるかもよ。実はな、佐藤一斎先生は、マネジメントなんて簡単だ、と言っているんだよ」

「え、どういうことですか?」

「要するにな、マネジメントで苦労するということは、リーダーが人間的に未熟な証拠だと言っているんだ

「なるほど、そう言われてしまうとぐうの音も出ませんね」

「うん。でも、そういうことだよな。だってこんな俺でも、佐藤部長の前に行くと、素直に話を聞いてしまうからな」

「確かにそうですね。佐藤部長の前では、ゴマをするような人もいませんしね」

そういうことを許さない威厳みたいなものも持っているよな。なあ、新美。身近にそういう人がいるというのは幸せなことだよな」

「はい。本当にそう思います」

「俺もまだ遅くないと思って、人間力強化に取り組んでいるんだ。一緒に精進していこう! あれ、電話だ」

神坂課長は電話に出るために店を出ました。

「もしもし、おお、清水か。うん、うん。マジか、流石だな。わざわざ連絡をくれてありがとうな」

「おっさんには、この前相談に乗ってもらったからさ」

「もちろん、新美には連絡したんだろうな? え、まだなのか。早く電話してやれよ。うん、良かったな。当社にとってもありがたいことだよ。さすがはトップセールスだ!」

電話を切った神坂課長は店に戻りました。

「大丈夫ですか?」

「あ、ああ、石崎からの相談だったよ」

「そうですか」

「(今、清水から大口商談受注の連絡があったことを伝えたら、新美は落ち込むかも知れないからな。ここは嘘も方便でいくことにしよう)」


ひとりごと 

人格を磨けば、人は自然とついてくるのだ、と一斎先生は言います。

かつての私はそれがまったく分っておらず、無理やり恐怖政治でメンバーを従わせていました。

それでは、必ず破綻が来ます。

回り道のように思えても、人格を磨き、リーダー自身が人物となることが、効果的なマネジメントを行う上では一番の近道なのかも知れません。


原文】
聖人は清明躬に在りて、気志神の如し。故に人の其の前に到るや、竦然(しょうぜん)として敬を起し、敢て褻慢(せつまん)せず、敢て諂諛(てんゆ)せず。信じて之に親しみ、尽く其の情を輸(いた)すこと、鬼神の前に到りて祈請するが如きと一般なり。人をして情を輸さしむること是の如くならば、天下は治むるに足らず。〔『言志後録』第7章〕

【意訳】
聖人は清く明るい気を身に充満させ、その気のはたらきは霊妙で神のようである。それゆえ人がその前に立てば、おそれ慎んで尊敬の態度を示し、間違ってもなれなれしかったり、媚び諂うような態度をとるようなことはない。その人を信頼してよく懐き、その真情を発露するのは、鬼神の前で祈りを捧げるのと同じである。このように人の真情を発露させることができれば、天下を治めることなどたやすいものだ

【ビジネス的解釈】
本当に人格ができあがった人物の前では、人は自然と敬意を抱き、軽率な態度をとる事はできないものだ。つまり、人格を磨いて人物となれば、マネジメントで苦労することはないということだ。


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第1384日 「言動」 と 「行動」 についての一考察

「神坂課長、また椅子を出しっ放しですよ」

「うるせぇな、クソガキは。ちょっとコピーを取りにきただけじゃないか!」

「たとえ数秒だろうと、見る人は見ていますからね」

「石崎、お前はいつから俺の小姑になったんだ」

「私は、この会社に入って、佐藤部長から教えられたことを徹底しているだけです。神坂課長のことを心配して言ってあげているんですよ」

「ああ、そうですか。それはどうも」

「『どうも』で止めずに、最後まで言いましょうよ。それに、『クソガキ』という呼び方もいかがなものかと?」

「ちっ、面倒くさい奴だな。『石崎さん、どうもありがとう』」

「はい、よろしい。会社でできないことは、客先でもできませんからね

「そういえば、昨日の飲み会のときに靴箱をみたら、何人かの靴が出船(*)に揃っていなかったな」

「ああ、あれは雑賀さんと湯浅君ですよ」

「お前いちいちチェックしていたのか!?」

「課長も気づいたなら直してくださいよ。僕が全部直して、お二人には注意しておきましたから」

「お前、そのうちみんなから嫌われるぞ」

「そんなの逆恨みです。私は自分が正しいと思うことをやります。だって、全部つま先がこちらを向いている下駄箱は美しいじゃないですか」

「まあな」

「それに・・・」

「まだあるのかよ!」

「課長は声がデカ過ぎます。となりのテーブルの女性が露骨に嫌な顔をしていましたよ。僕が謝っておきましたけどね」

「酒の席くらい、楽しませてくれよ」

「品格を問われるような行為は慎みましょう。お客様が同じお店に居ないとも限らないんですから!」

「わかってるよ。でも、そんなに下品だった記憶はないけどなぁ」

「本気で言ってるんですか!? 飲み会での課長のネタはほぼ100%下ネタですからね!!」

*出船に揃える:靴箱に靴をしまう際に、つま先をこちら側にしてしまうこと。


ひとりごと 

行動や言動を慎むことは、社会人としての嗜みです。

しかし、他人がいるときだけ意識をするというのでは、不十分でしょう。

やはり、慎独を心がけねばなりません。


原文】
吾人は須らく自重を知るべし。我が性は天爵(てんしゃく)なり、最も当に貴重すべし。我が身は父母の遺体なり、重んぜざる可からず。威儀は人の観望する所、言語は人の信を取る所なり、亦自重せざるを得んや。〔『言志後録』第6章〕

【意訳】
われわれは自らを慎むことを知るべきである。人間の本性は天から与えられたものであり、一番重視すべきものである。また自分の身体は父母の遺体といってよく、当然尊重しなければならない。自身の起居行動は人が観察するところであり、言葉は人がそれをもって信頼するかどうかを判断するものであり、慎まないわけにはいかない

【ビジネス的解釈】
ビジネスマンとして成功するためには、内面と外面の双方を慎まなければいけない。特に行動と言葉は他人から観察され、信頼関係を築く上で極めて重要であるだけに、より慎重でなければならない。


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「横山験也のちょっと一休み」より
http://www.kennya.jp/sahou/gennkannno_kutu/
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れみれみ